押さえ板バネ金具｜リン青銅 C5191P 薄板精密板金加工例
伸銅品の薄板ばねなどによく利用される板金材料である C5191P（リン青銅板）の精密板金・薄板バネ加工サンプルとして、リン青銅のばね性を生かし、機械装置内で試料の両側を固定するための門型形状の押さえ板バネ金具の製作実例をご案内しています。
製品情報、板金加工内容・部品加工データの詳細、設計・加工のポイントなどをご紹介していますので、お見積もり・ご注文の際の参考にしてください。
■ 押さえ板バネ金具（料押さえ金具）
■ 製品サンプル写真
押さえ板バネ金具（リン青銅） 薄板板金加工品
（クリックで拡大）
■ 製品情報・加工データ詳細
- 加工カテゴリー ： 小物・薄板精密板金、板バネ加工
- 製品名称 ： 押さえ板バネ金具（リン青銅製試料押さえ金具）
- お客様 ： 企業様向け
- 製品用途 ： 装置内の試料を固定するための薄板ばね金具として利用（詳細使用方法は不明）
- 設計者 ： お客様
- 加工用図面形式 ： CAD作図によるFAX紙図面
- 製品構成部品点数 ： 1点
- 組立方法 ： −
- 製品概略サイズ ： 20mm（W）×21mm（L）×2.5mm（H）
- 素材材質・材料 ： りん青銅板 C5191P（旧JIS記号：PBP2）／比重（密度）8.89
- 板厚 ： t0.5mm
- 表面処理 ： なし
- 製作数量 ： 8個
- ブランク加工方法 ： シャーリングカット（1）
- 曲げ加工内容： プレスブレーキ曲げ（2）
- 曲げ加工箇所数： 8箇所（鈍角曲げ6箇所、90°曲げ2箇所）
- 絞り加工 ： なし
- 穴加工方法 ： プレス抜き（セットプレス（3））
- 穴加工数 ： 2-φ2.5
- タップ加工数 ： なし
- 溶接箇所 ： 溶接なし
- 溶接後の表面処理 ： −
- 図面指示の特定寸法公差 ： 特定箇所の寸法公差指示なし
- 図面指示なき寸法公差 ： 板金加工品の一般公差（JIS B 0408-B（4） 打抜き・曲げ・絞り）
- 金型又は簡易ジグ製作の要否 ： 不用
- 加工難易度 ：
- 材料費価格（材料コスト） ：
- 加工賃価格（加工コスト） ：
- 表面処理価格（表面処理コスト） ： −
- トータル価格（トータルコスト） ：
- 納期 ： （注文後営業日7日以上程度）
- 評価（満足度） ：
■ 注記（用語の説明）
- 注（1）．シャーリングカット（シャーリング加工）
- 鋼板・板材を切断すること。切断の原理は、紙を切るハサミと同様。
以下のような機械で加工する。
- 注（2）．ブレスブレーキ曲げ（ベンダー加工）
- 鋼板・板材を曲げ加工すること。一般にV型のダイに乗せた板材をプレス加圧し、塑性変形させて任意の角度に曲げる。板金加工品の完成度は、曲げ加工の精度に拠るところが大きく、板金の基本的かつ重要な加工工程の一つ。以下のような機械で曲げ加工する。
- 注（3）．セットプレス
- 鋼板・板材に穴などのパンチング加工を行う機械。
- 注（4）．JIS B 0408-B
- 金属プレス加工品（金属板を打抜き・曲げ・絞りによってプレス加工したもの）の普通寸法公差（特に図面に指示のない寸法の公差、一般公差）は、JIS B 0408（金属プレス加工品の普通寸法公差）に規定される等級”B級”によるという意味。各等級の普通寸法許容差は以下。
■ 押さえ板バネ金具の加工図面、設計・加工のポイントなど
■ 押さえ板バネ金具（リン青銅製試料押さえ金具）の概略図面
この押さえ板バネ金具（リン青銅 C5191P t0.5）の概略形状を表す図面は以下の図面になります。
（実際の製作用図面ではなく、寸法などの詳細を省き説明用に書いた概略図面になります。）
【押さえ板バネ金具 薄板板金加工 リン青銅 C5191P t0.5 の概略図面】
■ 設計・加工のポイント
この押さえ板バネ金具（リン青銅製試料押さえ金具）は、ある機械装置において、試料を固定・支持するための金具の役目を果たすもので、リン青銅のバネ性を利用した板バネ金具として利用されます。
門形の形状で両側2.5mm幅の板をそれぞれ4箇所曲げることにより、先端附近で試料を線接触で押さえ込む設計となっており、バネの強度はリン青銅のもつバネ性と板幅を考慮して2.5mmという幅の設計になっています。
この押さえ板バネ金具の加工のポイントとしては主に曲げ加工になりますが、曲げ箇所は両側の板幅2.5mmの部分にそれぞれ4箇所あり、この曲げは両側を別々に行うのではなく、同じ曲げ位置にある部分は両側を同時に曲げ加工しています。
