お見積・お問い合わせはこちらから!

自作PC用ケース|SPCC鋼板 板金加工サンプル

鉄板(SPCC、SECC、SGCC等の鋼板)の板金加工サンプルとして、自作パソコン用ケースの製作実例をご案内しています。

製品情報、板金加工内容・部品加工データの詳細、設計・加工のポイントなどをご紹介していますので、お見積もり・ご注文の際の参考にしてください。


■ 自作パソコン用5インチベイケース

■ 製品サンプル写真
パソコン用5インチベイケース SPCC鋼板 t1.0|板金加工写真
(クリックで拡大)

■ 製品情報・加工データ詳細

  • 加工カテゴリー : 板金加工
  • 製品名称 : ATXパソコン用5インチベイケース
  • お客様 : 個人様向け
  • 製品用途 : 趣味部品(自作パソコン改造パーツ)
  • 設計者 : お客様
  • 加工用図面形式 : CAD作図によるPDFファイル図面
  • 製品構成部品点数 : 3点(カバー・リアパネル・底板)
  • 組立方法 : ねじ止め(M3ネジ)
  • 製品概略サイズ : 146mm(W)×190mm(L)×38mm(H)
  • 素材材質・材料 : 鉄板 SPCC鋼板(みがき材)
  • 板厚 : t1.0mm
  • 表面処理 : なし
  • 製作数量 : 2個
  • ブランク加工方法 : シャーリングカット(1)
  • 曲げ加工内容 : プレスブレーキ曲げ(2)(9箇所)
  • 絞り加工 : なし
  • 穴加工方法 : プレス抜き(セットプレス(3)、ケトバシ(4)
  • 穴加工数 : 7-φ3.5穴、1-φ8×14長丸穴
  • タップ加工数 : 15-M3(バーリングタップ)
  • 溶接箇所 : 溶接なし
  • 図面指示の特定寸法公差 : 特定箇所の寸法公差指示なし
  • 図面指示なき寸法公差 : 板金加工品の一般公差(JIS B 0408-B(5) 打抜き・曲げ・絞り)
  • 金型又は簡易ジグ製作の要否 :不用
  • 加工難易度 : レベル2
  • 材料費価格(材料コスト) : レベル1
  • 加工賃価格(加工コスト) : レベル3
  • 表面処理価格(表面処理コスト) : −
  • トータル価格(トータルコスト) : レベル2
  • 納期 : レベル3(注文後営業日12日程度)
  • 評価(満足度) : レベル3

■ 注記(用語の説明)

注(1).シャーリングカット(シャーリング加工)
鋼板・板材を切断すること。切断の原理は、紙を切るハサミと同様。
以下のような機械で加工する。
シャーリング(右は足踏み式)
注(2).ブレスブレーキ曲げ(ベンダー加工)
鋼板・板材を曲げ加工すること。一般にV型のダイに乗せた板材をプレス加圧し、塑性変形させて任意の角度に曲げる。板金加工品の完成度は、曲げ加工の精度に拠るところが大きく、板金の基本的かつ重要な加工工程の一つ。以下のような機械で曲げ加工する。
ブレスブレーキ(ベンダー・ベンディングマシン)
注(3).セットプレス
鋼板・板材に穴などのパンチング加工を行う機械。
セットプレス
注(4).ケトバシ(足踏みプレス・フートプレス)
完全手動のプレス機械。足で蹴飛ばすことを動力とする。ごく少量試作板金等には重宝する。
ケトバシ(足踏みプレス・フートプレス)
注(5).JIS B 0408-B
金属プレス加工品(金属板を打抜き・曲げ・絞りによってプレス加工したもの)の普通寸法公差(特に図面に指示のない寸法の公差、一般公差)は、JIS B 0408(金属プレス加工品の普通寸法公差)に規定される等級”B級”によるという意味。各等級の普通寸法許容差は以下。
JIS B 0408(金属プレス加工品の普通寸法公差)の打抜き・曲げ及び絞りによってプレス加工したものの普通寸法公差(一般公差)

■ 部品構成、設計・加工のポイントなど

■ ATX自作パソコン用5インチベイケースの部品構成

BOX(矩形)を形成するために、以下のような、カバー・リアパネル・底板の3点の部品をねじ止めし、ケースを構成しています。

ATX自作パソコン用5インチベイケースの部品構成(カバー・リアパネル・底板の3点)

■ 設計・加工のポイント

この自作パソコン用ケースの場合は、カバー・リアパネル・底板の3点から構成されていますが、リアパネルと底板を一体部品とし、2点構成のケースに設計すれば、部品点数も減らすことができ、コストダウンにもつながります。
ただし、このPC用ケースの場合は、使用方法の都合上、リアパネルを取外しできるようにしたいために敢えて3点構成となっています。

この自作PC用ケースは、サイズもそれほど大きくなく、また、なるべく軽量にしたいことから、素材の板厚は極力薄くしたいため、SPCC鋼板の板厚は、t1.0 としています。
板厚t1.0の鋼板にM3タップをたてる(M3のネジを切る)と、M3ネジのねじピッチは、P=0.5なので板厚t1.0内にネジ山は2つも立たないことになり、十分なネジの強度が確保できません。
そのため、バーリング加工(※)を上手に活用することで、薄板に対しても十分な有効ねじ部が確保できるように考慮されています。

ただし、バーリングを設けることは通常のタップ加工より加工工程が増えるので、バーリング箇所数が多数になる場合は、素材の板厚を厚くし、通常のタップにする方がコストダウンに繋がる場合もありますので設計時に考慮すべきです。

(※)バーリング加工とは
バーリング加工とは、薄板に有効ネジ部を得るために、平板に下穴をあけて円筒状にストレッチ(絞り加工)をし、フランジ部を設ける加工。(下図参照)

バーリング加工

関連ページ・参考サイト

初めてお越しの方へ
初めての方へお伝えしたいことなど。
ご注文ガイド
お見積・ご注文からお届けまでの流れに関して。
図面の書き方
図面の書き方のアドバイスや図面用紙サンプルなど。